マイクロ・ナノロボティクス研究室(早川研) 研究室紹介

2017年度に着任された早川先生を紹介します.

【経歴】

2003年 3月 埼玉県立春日部高等学校 卒業

2003年 4月 東京理科大学 理学部物理学科 入学

2007年 3月 東京理科大学 理学部物理学科 卒業

2007年 4月 東京理科大学大学院 理学研究科物理学専攻 修士課程 入学

2009年 3月 東京理科大学大学院 理学研究科物理学専攻 修士課程 修了

2009年 4月 テルモ株式会社 入社

       研究開発本部商品開発グループ 兼 MEセンターME開発グループ

2012年 3月 テルモ株式会社 退職

2012年 4月 名古屋大学大学院マイクロ・ナノシステム工学専攻 入学

2013年 4月 日本学術振興会特別研究員(DC2

2015年 3月 名古屋大学大学院マイクロ・ナノシステム工学専攻 終了

       博士(工学)学位取得

2015年 4月 名古屋大学大学院 工学研究科 マイクロ・ナノシステム工学専攻 特任助教

2016年 4月 名古屋大学 未来社会創造機構 特任助教

2017年 4月 中央大学 理工学部 精密機械工学科 助教

現在に至る.

 

【研究】

私はこれまでに,細胞などの微小物体を操作するマイクロ・ナノデバイスに関する研究を行ってきました.学部・修士時代はナノ物理に関する研究を行っていたこともあり,マイクロ・ナノスケールでどのような現象が起こるか?ということをまず原理・原則から理解し,それを世の中に役立てることに興味を持っています.一例として,マイクロスケールに特有な流体の特性に由来する,「振動誘起流れ」という現象を利用した細胞操作方法の研究を行っています.マイクロスケールの微小な物体に数百Hz程度の振動を与えると,その周りの数十μmの範囲で局所的な局所的な流れが生じます.この現象を利用して,大きさ数μm100 μm程度の細胞を操作する技術を実現しました.今はまだ細胞が動かせるようになった段階ですが,将来的にはこの技術利用して,病気の診断デバイスの開発や,生命の神秘に迫る技術の開発を行おうと考えています.

振動誘起流れはあくまで一例ですが,マイクロ・ナノスケールではその他にも日常生活からは想像もつかない面白い現象が色々と起こります.今後もこれらの現象を原理・原則から理解し,それを制御可能とする,マイクロ・ナノロボティクスという学問の確立に力を注ぎたいと考えています.

【興味・趣味】

根本的に,世の中のあらゆるものの仕組みを理解することが好きです.科学技術に限らず歴史,政治,金融,心理学など,とにかくあらゆるものが「なぜこうなるのか?」「どういう仕組みなのか?」に興味があります.子供の時から修士時代までは,本ばかり読んで座学の勉強で物事を理解した気になっていましたが,企業に就職してからは実物を触って理解することも大好きになりました.とりあえず面白そうなものがあったら分解して仕組みを理解して,また組み立てます.実験で使う大抵の装置は自分で分解してメンテナンスをしています.

こう考えてみると,私の行動の根底にあるのは純粋な知的好奇心だと思います.研究も社会の役に立つテーマもありますが,まず分からないから理解したい,というのが出発点のテーマもあります.私の研究室に来てくれた皆さんには,ぜひ装置を分解しまくって,理論と実践の両面から物事の仕組みを理解する,ということを一緒に楽しんでいただきたいと思います.

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