2009年度 精密機械工学科入学式~学科紹介~

精密機械工学科新1年生の皆さん!
ご入学おめでとうございます!

2009年4月4日(土)に,学部全体の入学式後の14:00から5236号室にて開催されました「精密機械工学科学科紹介」の様子をお届けします.

 

2009年度入学式桜咲く 2009年度入学式の様子その1

2009年度入学式様子その2 2009入学式司会進行の平岡先生

 

2009年度 精密機械工学科入学式式辞

2009.4.4.
精密機械工学科 主任 戸井武司

 

2009入学式戸井学科主任挨拶 精密機械工学科教職員を代表して,一言ご挨拶申し上げます.
 新入生諸君,中央大学理工学部精密機械工学科への入学おめでとう.
 また,本日ご臨席賜りましたご父兄の皆様にもご子息のご入学に感慨はひとしおのことと推察いたします.誠におめでとうございます.また,満開の桜の咲く後楽園キャンパスにお越し頂いたことを心よりお礼申し上げます.

 さて,世間では百年に一度の経済不況と日々報道されていますが,我が精密機械工学科に入学された諸君の前途は有望であると言えます.なぜならば,日本のものづくり,生産システムは世界一であることはご承知の通りであり,その技術を牽引しているのは正しく諸君がこれから学ぶ精密機械工学であるからです.日本は石油などの物理的な資源が少なくても,これまでの高度な技術革新の継続による英知で確固たる地位を築いてきました.

2009年度入学式 聞き入る新入生 新しい機械を生み出すには,まず材料やその特性を熟知することから始まり,新しいメカニズムや発想で正確に動作させ,その動作状態を的確に検地することが必要です.また最近では特に重要である付加価値を高めることや,他製品との差別化を図り,人や環境に優しく快適であることが望まれています.さらに循環型社会といわれるように,適切にリサイクルやリユースなども含めたトータル設計が必須となっています.諸君を迎えた精密機械工学科の教員は,正にこれらの技術分野を専門分野として,大学のポリシーである実学の精神に基づいた研究活動を日々推進しています.来週からの講義では精密機械工学の真髄が学べる講義が多数用意されていますので,楽しみにしていて下さい.

 現在,諸君は夢や目標を持っていますか.大学生活はこれまでの学生生活とは異なり,生活の自由度が非常に大きくなるので,自己管理能力を身につけなければなりません.大学の講義は1年間で前期15週,後期15週の計30週,1年を52週とすると約6割が講義時間です.毎日大学に来て真剣に講義を聞き学習しても,1年間の4割以上の約5ヶ月間が自分で自由に使える時間となります.この自由な時間は,4年間で延べ20ヶ月にもなりますので,自らの夢や目標を定めそれに向かって邁進してほしいと思います.大学生活は先に述べた精密機械工学を習得する一方で,人生の生き方を確立する重要な時期でもあります.ネットやゲームなど楽しく楽に時間を過ごすことばかりでなく,諸君が獲得した貴重な時間をいかに有効に使うかで,将来の方向性が大きく変わってきます.毎日の自己研鑽から幅広い能力向上に努め,自分だけの経験を沢山積む努力をし続けてほしいと思います.

 精密機械工学科は創立60年の歴史がある学科で,卒業生は既に1万人以上となり各方面の第一線で活躍している人材が多数います.世間では雇い止めなど派遣社員の待遇が問題となり,有効求人倍率がついに全国平均で0.6倍程と就職できない人が100万人程になっています.昨年の精密機械工学科の求人数はどれくらいだと思いますか.数十社,数百社,数千社でしょうか.昨年の精密機械工学科は3580社,各社平均2名として述べ約7000名以上の求人がありました.卒業生を学部150名,大学院50名の延べ200名とすると,7000/200で有効求人倍率は35倍となります.学生1人が35社を自由に選べる状況となっており,精密機械工学を十分習得できれば,就職に関する心配は必要なく,どの会社に行けるかではなく,どの会社に決めるかで悩むことになります.大不況と言われる今年の求人数も既に2111社であり,有効求人倍率は20倍程となっています.

 この数字は一体何を物語っているのでしょうか.一つは,精密機械工学が日本の基幹産業である自動車,半導体や精密情報機器などの技術分野で,高度なものづくりに必須であることを意味しています.またもう一つは諸君の先輩である精密機械工学科の卒業生が社会で活躍しており,是非後輩がほしいと要望されているという意味です.すなわち,諸君は精密機械工学科に入学したわけですから,精密機械工学を習得できた暁には日本をまた世界を背負って立つ貴重な人材となれるわけです.最近の諸外国は,日本に追い付き,追い越せと躍起になっていますが,諸君が他の追随を許さない新しい技術を創造する人材になって欲しいと思います.

 諸君の中には,受験勉強から解放された安堵感で,サークル活動,アルバイト,趣味などを十分楽しみながら大学生活を過ごし,卒業できる程度に学習すればよいかなといった甘い考えの人がいるかもしれません.しかし,先程の求人数には,そのような人達は対象外となることを自覚して下さい.他人より少しでも学習時間を確保し,精密機械工学を習得できた人だけが対象です.人は楽な生活に流されるのが世の常ですが,何事も自己判断で行動することを心がけ,日々精進してほしいと思います.本日お臨席のご父兄の方々も,大学生は学習することが生活の基本であることを改めて心に留めて頂き,ご子息を温かく見守って頂きたいと思います.

 最後になりますが,世間は日々変化し,技術は日々向上しています.すなわち停滞は後退を意味します.また少子高齢化が進み,諸君の役割はますます厳しくなります.是非,従来の枠組みに縛られない自由な新しい発想で,世の中を変えられる人材になって下さい.4年後の春に諸君が逞しく成長し,自信に満ちていることを期待しています.以上簡単ですが,祝辞に代えさせて頂きます.

以上

2009年度入学式 新任教員新妻先生挨拶 2009年度入学式 村奈嘉先生挨拶

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