井原研究室助教 宋先生

精密機械工学科に2017年4月に赴任された,助教の宋先生を紹介します.

1.学歴・職歴:

  • 中国河南省洛陽市生まれ
  • 2014/4- 2017/3 中央大学理工学研究科精密工学専攻 学位取得 博士(工学)
  • 2017/4-     中央大学理工学部精密機械工学科 助教

2.研究分野: 生産工学・加工学,計測工学

3.所属学会: 精密工学会(2014/3- ), 日本機械学会(2015/6- )

4.研究内容:

 私の研究は,鉄鋼材料の切削加工時における切削工具と被削材との関係および切削加工に関するメカニズムの解明を目的としている.実験方法としては,工作機械を用いた切削加工,動力計を用いた切削抵抗の測定,SEM/EPMA/LSM/SRMを用いた工具や切りくずや仕上げ面の観察・分析,コンピュータで切削過程のシミュレーションなどがある.研究内容は以下の3つに分類できる.

  • 工具摩耗機構と凝着機構の解明に関する研究

切削加工時に,工具すくい面における高圧高温,新生面の活性度が高い,といった接触条件下であることから凝着や溶着が生じるため,工具表面での摩擦機構は凝着摩擦機構が重要視されている.本研究では,工具界面での原子間の相互作用に着目した接触モデルから,工具摩耗機構と凝着機構との関係性について検討している.

  • 構成凝着層(Built-up Layer, BUL)の保護作用による難削材切削に関する研究

BULは,被削材の一部が工具界面での凝着性のもとで,工具すくい面に薄い層状に堆積したものであり,切削抵抗の減少,切れ刃の保護,工具寿命の延長などの効果がある. このようなBULを有効利用すれば,難削材切削にも対応可能な低摩耗切削を実現することが可能である.したがって,本研究では,難削材である焼入れ鋼,チタン合金,インコネルなどの加工におけるBULの保護効果を検証している.

  • BULの成長機構の解明について

BULのライフサイクルは核形成・成長・脱落から構成されることが知られている.BULを有効利用するため,BULの成長機構に関する理論モデルの構築が必要である.一方,BULの核形成・成長・脱落過程が切削過程に及ぼす影響を検討しなければならない.そこで,本研究では,加工条件(被削材種および工具の材種と幾何形状,切削条件など)下で工具表面での凝着物の成長挙動を検討し,BULが切削加工過程に及ぼす影響の評価および成長機構の解明を行っている.

5.研究テーマ:

  • セルフプロテクティブ工具による低摩耗切削加工技術に関する研究(2017/4- )
  • 被削材・工具界面における構成刃先利用技術に関する研究(2016/4-2017/3)
  • 固体表面の塑性変形・加工メカニズムのナノスケール~連続体を通じた理解(2014/4〜2016/3)
  • 連続逐次2点法による表面性状の測定に関する研究(2010/9-2015/3)

マイクロ・ナノロボティクス研究室(早川研) 研究室紹介

2017年度に着任された早川先生を紹介します.

【経歴】

2003年 3月 埼玉県立春日部高等学校 卒業

2003年 4月 東京理科大学 理学部物理学科 入学

2007年 3月 東京理科大学 理学部物理学科 卒業

2007年 4月 東京理科大学大学院 理学研究科物理学専攻 修士課程 入学

2009年 3月 東京理科大学大学院 理学研究科物理学専攻 修士課程 修了

2009年 4月 テルモ株式会社 入社

       研究開発本部商品開発グループ 兼 MEセンターME開発グループ

2012年 3月 テルモ株式会社 退職

2012年 4月 名古屋大学大学院マイクロ・ナノシステム工学専攻 入学

2013年 4月 日本学術振興会特別研究員(DC2

2015年 3月 名古屋大学大学院マイクロ・ナノシステム工学専攻 終了

       博士(工学)学位取得

2015年 4月 名古屋大学大学院 工学研究科 マイクロ・ナノシステム工学専攻 特任助教

2016年 4月 名古屋大学 未来社会創造機構 特任助教

2017年 4月 中央大学 理工学部 精密機械工学科 助教

現在に至る.

 

【研究】

私はこれまでに,細胞などの微小物体を操作するマイクロ・ナノデバイスに関する研究を行ってきました.学部・修士時代はナノ物理に関する研究を行っていたこともあり,マイクロ・ナノスケールでどのような現象が起こるか?ということをまず原理・原則から理解し,それを世の中に役立てることに興味を持っています.一例として,マイクロスケールに特有な流体の特性に由来する,「振動誘起流れ」という現象を利用した細胞操作方法の研究を行っています.マイクロスケールの微小な物体に数百Hz程度の振動を与えると,その周りの数十μmの範囲で局所的な局所的な流れが生じます.この現象を利用して,大きさ数μm100 μm程度の細胞を操作する技術を実現しました.今はまだ細胞が動かせるようになった段階ですが,将来的にはこの技術利用して,病気の診断デバイスの開発や,生命の神秘に迫る技術の開発を行おうと考えています.

振動誘起流れはあくまで一例ですが,マイクロ・ナノスケールではその他にも日常生活からは想像もつかない面白い現象が色々と起こります.今後もこれらの現象を原理・原則から理解し,それを制御可能とする,マイクロ・ナノロボティクスという学問の確立に力を注ぎたいと考えています.

【興味・趣味】

根本的に,世の中のあらゆるものの仕組みを理解することが好きです.科学技術に限らず歴史,政治,金融,心理学など,とにかくあらゆるものが「なぜこうなるのか?」「どういう仕組みなのか?」に興味があります.子供の時から修士時代までは,本ばかり読んで座学の勉強で物事を理解した気になっていましたが,企業に就職してからは実物を触って理解することも大好きになりました.とりあえず面白そうなものがあったら分解して仕組みを理解して,また組み立てます.実験で使う大抵の装置は自分で分解してメンテナンスをしています.

こう考えてみると,私の行動の根底にあるのは純粋な知的好奇心だと思います.研究も社会の役に立つテーマもありますが,まず分からないから理解したい,というのが出発点のテーマもあります.私の研究室に来てくれた皆さんには,ぜひ装置を分解しまくって,理論と実践の両面から物事の仕組みを理解する,ということを一緒に楽しんでいただきたいと思います.


<<重要>> 授業ガイダンスと学習指導

精密機械工学科の3年生の皆様

下記の日程で精密機械工学実験と熱工学演習のガイダンスおよび学習指導を行います.

全員必ず参加すること.

4月10日(月)5534教室

3限 学修ガイダンス,熱工学演習ガイダンス

4限 学習指導個別面談(1,2組)

4月11日(火) 5533教室

3限 精密機械工学実験ガイダンス,インターンシップについて

4限 学習指導個別面談(3,4組)

【注意】

このガイダンスに欠席すると授業の履修ができない場合があります.

どうしても出席できない事情のある学生は,担当教員に事前に連絡して支持を仰ぐこと.

1.学修ガイダンス・個別面談 担当教員:大隅・中山

・学修状況の説明

・今後の学修上の注意

(注意)学修ガイダンスの際は,履修要項と成績表を持参すること.個別面談の際は,成績表と学修ガイダンス時に配布された資料を持参すること.

2.熱工学演習 担当教員:松本

・履修上の注意

3.精密機械工学実験 担当教員:井原(取りまとめ)

・履修上の注意

・実験スケジュールの説明

・実験テキストの配布

・班分け

・工場見学の説明 担当教員:新妻,山田

4.インターンシップについて 担当教員:鈴木


三菱鉛筆株式会社の企業説明会のお知らせ

精密機械工学科OBによる三菱鉛筆株式会社の企業説明会が開催されます.

来年度卒業生・修了生で興味がある方は,参加してください.

開催日時:2017年2月17日(金曜日) 15:00~16:00

開催場所:2号館5階 2503号室

服装:私服でも可能

内容:会社の紹介,仕事内容,質疑応答


コニカミノルタ株式会社の企業説明会のお知らせ

精密機械工学科OBによるコニカミノルタ株式会社の企業説明会が開催されます.

来年度卒業生・修了生で興味がある方は,参加してください.

開催日時:2017年2月27日(月曜日) 13:00~

開催場所:2号館2階 2215号室

服装:私服でも可能

内容:会社概要説明,質疑応答


2016年度卒業論文発表会開催

2016年度卒業論文発表会を開催します. 学外の方も聴講可能ですが,受付にてご記帳いただき,審査の場である旨をご理解いただき,潤滑な進行となるようご協力申し上げます.

開催日時:2017年2月22日(水曜日) 9:55~

開催場所:5号館2階 5233号室,5234号室,5235号室,5236号室

各研究室の発表会場は以下の通りとなります.

5233号室:

知的加工システム研究室(井原透教授)

機械力学研究室(大久保信行教授)

生産情報システム研究室(平岡弘之教授)

ヒューマン・システム研究室(新妻実保子助教)*

5234号室:

知的計測システム研究室(梅田和昇教授)

ロボット工学研究室(大隅久教授)

バイオメカトロニクス研究室(中村太郎教授)

ヒューマン・システム研究室(新妻実保子准教授)*

5235号室:

計算材料力学研究室(辻知章教授)

熱エネルギーシステム研究室(松本浩二教授)

マイクロシステム研究室(土肥徹次准教授)

材料強度学研究室(米津明生准教授)

5236号室:

ナノバイオモデリング研究室(鈴木宏明教授)

音響システム研究室(戸井武司教授)

流体工学研究室(中山司教授)

ヒューマン・システム研究室(新妻実保子准教授)*

*各部屋に分かれて発表を行います.


2016年度修士論文発表会開催

2016年度修士論文発表会を開催します. 学外の方も聴講可能ですが,受付にてご記帳いただき,審査の場である旨をご理解いただき,潤滑な進行となるようご協力申し上げます.

開催日時:2017年2月21日(火曜日) 9:55~

開催場所:5号館2階 5233号室,5234号室,5235号室

各研究室の発表会場は以下の通りとなります.

5233号室:

知的加工システム研究室(井原透教授)

計算材料力学研究室(辻知章教授)

流体工学研究室(中山司教授)

熱エネルギーシステム研究室(松本浩二教授)

材料強度学研究室(米津明生准教授)

5234号室

知的計測システム研究室(梅田和昇教授)

機械力学研究室(大久保信行教授)

ナノバイオモデリング研究室(鈴木宏明教授)

音響システム研究室(戸井武司教授)

5235号室

ロボット工学研究室(大隅久教授)

バイオメカトロニクス研究室(中村太郎教授)

生産情報システム研究室(平岡弘之教授)

マイクロシステム研究室(土肥徹次准教授)


株式会社明電舎 OBOGセミナーのお知らせ

株式会社明電舎のOBOGセミナーが開催されます.就職活動を始めようとしている皆様の中で興味を持たれた方は参加してください.

【企業紹介】

明電舎は重電専業メーカーです.明治30年の創業以来約120年に亘って電気エネルギーに関わり,電気を作る装置と電気を効率よく使うための電気機器を製造しています.明電舎の製品は社会インフラを中心に電気を使うすべての業種で使われています.社内では電気系,機械系,情報系の人たちが協調しあって仕事を進めています.

【開催日時】

2017年2月3日(金) 16:00~17:30

【場所】

31101号室(3号館11階)


2017年度旭化成奨学生募集のお知らせ

旭化成ではあなたの研究生活を支援するため,下記のとおり今年度の奨学生を募集するそうです.

興味のある方は,詳細を研究室担当の教員か代替に確認してください.

概略をいかに記載します.

1.募集対象学年

理工学部研究科博士前期過程または後期課程に在籍しており,2017年4月~2018年3月までに終了する方

2.応募方法

提出書類を作成の上,2017年2月7日(火)【必着】までに旭化成窓口に直接提出してください

3.学内選考

ございません

4.返済方法

・返済金額:第1種120万円・第2種60万円 *いずれも無利子

・返済期間:3年間〖1年間に2回(毎年6月末日,12月末日)振込み〗

*第1種:20万円×6回 第2種:10万円×6回

・返済開始日:2018年12月

5.備考

本奨学金は旭化成への就職を要件とする奨学金ではありません.また,出願した学生がいらっしゃいましたら,理工学部学生生活奨学金担当までご連絡いただけると幸甚に存じます.

 

 


JNC株式会社 博士課程(後期)会社説明会のお知らせ

2018年度3月卒業予定の博士課程(後期)修了者向け説明会を以下の二日程で開催いたします。

日時:2017年1月25日(水)
時間:17:00開始(16:45受付開始)
会場:JNC東京本社(東京大手町)

日時:2017年2月4日(土)
時間:10:00開始(9:45受付開始)
12:30開始(12:15受付開始)
15:00開始(14:45受付開始)
会場:JNC東京本社(東京大手町)、JNC大阪事務所(大阪中之島)

参加ご希望の方がいらっしゃいましたら、研究室担当の先生にメールアドレスを確認して,直接ご連絡をいただければと存じます。 その際、メールの件名に【博士向け説明会参加希望】と明記していただき、メール文面には、ご連絡先(お名前・大学名・研究室名等)と参加希望日時を記載下さい。
メール受領後、こちらより詳細につきましてご連絡をさせていただきます


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