2014年度理工学部前期・春学期執権の実施に伴い,試験監督として登録していただいた学生向け説明会が以下の日時に開催されますので,必ず出席してください.
■日時:2014年7月17日(木) 12:15~(20分程度)
■場所:理工学部3号館10階 31008号室
■内容:試験当日の注意事項等
2014年度 中央大学(理工学部)のオープンキャンパスが開催されます.
中央大学に来てみませんか?
本年度も、「大学を見てみたい」「大学の授業ってどんな雰囲気?」「とにかく中央大学を知りたい」という高校生・受験生の皆さんのために、【オープンキャンパス】を開催します。保護者の皆さんもぜひご一緒に足を運んでください。
模擬授業・学科別ガイダンス・研究室公開・個別相談など、今年も盛りだくさんのプログラムを用意して、皆さんのご来場をお待ちしています。
参加費無料、事前予約不要、入退場自由です。
[精密機械工学科]
(1)模擬授業&学科ガイダンス
場所:5号館3階 5333号室
時間:10:30~11:30,13:00~14:00の2回
(2)学科別個別相談コーナ
場所:3号館1階
時間:11:00~15:30
(3)研究室公開
場所:2号館5階,6階,7回,3号館地下2階
時間:11:00~15:30
詳細は「CHUO UNIVERSITY OPEN CAMPUS 2014 特設サイト」をご確認ください.
学生の方へ
論文やレポートなどのアカデミック・ライティングをサポートする機関、ライティング・ラボのおためしフェアが以下の日時に開催されます.
相談がある学生は,ためしに参加してみてください.
開催日:
7月3日(木),7日(月),10日(木),14日(月),17日(木)
時間:
第1セッションー13:30~14:10
第2セッションー14:20~15:00
第3セッションー15:10~15:50
第4セッションー16:00~16:40
利用方法:
・予約は不要です.セッション開始時間の5分前に来室してください.
・見てもらいたい文章を2部揃えて持参してください.
相談できる文章:
・レポート,卒業論文,修士論文,博士論文,投稿論文,研究計画書,レジュメなど.
・日本語の学術的な文章に限ります.
・草稿やアイディアの段階でも相談できます.
中央大学キャリアセンターより以下のお知らせがあります.
躍動の上海を訪問.中国経済を体感する.現地で活躍する中央大学の卒業生の企業を訪問し,上海白門会の方々との交流を通じてグローバルビジネスとは何かを感じ取るプログラム.そして現地大学生との交流から,これからの学生生活でめざす目標を見つけよう.
日程:2014年9月7日(日)~9月14日(日)事前勉強会有
対象:本学学生
募集人数:12名(最小催行人数4名)
費用:5.5万円(航空運賃,海外旅行保険,現地昼食代,個人通信費は含まれません)
応募締切:2014年6月12日(木)書類選考合格者に面接を実施して参加者を決定します.
■後楽園キャンパス説明会
日程:5月26日(月)~6月5日(木)土日は除く
時間:12:15~12:55
場所:3号館1階理工キャリア支援課内
!!途中入場,途中退場可能!!
少しでも関心がある方は,是非説明会へ参加してください.
精密機械工学科に2014年4月に赴任された,助教の岡野太治先生を紹介します.
【経歴】
福岡県立筑紫中央高等学校卒業(1999年3月)
福岡大学 理学部 応用物理学科卒業(2004年3月)
福岡大学 大学院理学研究科 応用物理学専攻博士後期課程修了(2009年3月)
日本学術振興会特別研究員(2008年4月~2010年3月)
科学技術振興機構 ERATOプロジェクト研究員(2010年4月~2014年3月)
中央大学理工学部精密機械工学科助教(2014年4月~)
【研究】
大学院では生命現象を物理的視点から理解することを志向し,外部刺激によって誘起される同期現象に関して研究を行っていました.コンサート会場などで拍手をした際,手をたたくタイミングが周囲の人と揃っていた,という経験のある人もいると思います.これが同期現象です.各人が自分のペースで拍手をしていても無意識のうちに周囲と相互作用してしまい,タイミングが揃ってしまうのです.自然界では他にも多くの同期現象が見られますが,ここにノイズが加わるとどうなるでしょう?一般的には,ノイズが邪魔をして同期現象は起こらなくなります.しかし,ノイズが有用な役割を果たすケースも知られており,代表的なものに,ノイズがSN比の改善に貢献する現象(確率共鳴現象と呼ばれる)があります.この現象は,もともと地球の氷河期に関する研究に端を発しますが,今では脳や感覚器官,イオンチャネルなど生物の世界でも見られることが知られています.大学院の研究では,同期現象や確率共鳴現象などの知見を活用しながら,神経細胞ネットワークの物理モデルで生じる時間的・空間的秩序構造について調べていました.
その後,ERATOプロジェクトの研究員として大阪大学で合成生物学関連の研究を行いました.大学院までの研究は,生命現象を意識しつつも実際の生物とはかけ離れたものだったので,より生物寄りの研究をしたいと思ったのがきっかけです.生物を構成する細胞は,生命の最小単位だと言われています.細胞の中では非常に複雑な反応が起こっていますが,それらは信じ難いほど精巧・緻密に関わり合い,制御されています.大阪大学では,半導体の製造プロセスで使われる技術を活用して作られたマイクロデバイスを用いて,細胞内部で起こっている反応の高感度検出や理論予測された新奇な現象の実験的検証を行っていました.
中央大学では,マイクロデバイスを活用した新しい生化学アッセイ技術の開発や,人工細胞膜を使った細胞の物理モデルの創成を行います.長期的には,これまでに行ってきた研究や関連分野の知見を集約し,生命システムに倣ったモノづくり・工業技術への応用を目標にしています.
生命システムの理解や工学応用の研究は日々進んでいます.これらの研究は今すぐに人類社会に恩恵をもたらすものではありませんが,その集大成はモノづくりに大きなブレークスルーをもたらすと期待しています.将来のモノづくりに貢献したい方,少しでも興味のある方は,ぜひ鈴木研に足を運んでみてください.
【興味のあること】
以前は工作が好きでしたが,最近はもっぱらプログラミングを楽しんでいます.どちらも,自分が思い描いたものを具現化する行為という点で共通しているので,そういったことが好きなのだと思います.プログラミングは,「指導教官に言われたから」という消極的な理由から初めましたが,「実験や解析で楽をしたい」という積極的な(不純な?)目標を持ったことでだいぶ上達することができました.
パターン認識や機械学習にも興味を持っています.プログラミングを通して,モノを認識する・学習するということがどういうことなのかを考えるきっかけになりそうだ,というのがその理由です.学生時代から興味があり「そのうち勉強しよう」と思っていたものの,なにも勉強しないまま今に至ってしまいました.Amazonのほしい物リストに入れた関連書籍は絶版になっている始末です.「そのうち始める」だといつまでもやらないので,「近々」始めるつもりです.
そのうち始めたいと思って実現できていないことに,Javaの勉強もあります.今はMATLABをメインにプログラミングをしていますが,いつかJavaに手を出したいと思ってから数年が経ちました.これはそのうち始めます.
精密機械工学科に2014年4月に赴任された,助教の有光哲彦先生を紹介します.
【略歴】
中央大学理工学部精密機械工学科 卒業(1998年4月)
中央大学大学院理工学研究科精密工学専攻 博士課程前期課程 修了(2000年3月)
ソニー株式会社(2000年4月~2010年12月)
中央大学大学院理工学研究科精密工学専攻 博士課程後期課程 修了(2014年3月)
中央大学理工学部精密機械工学科 助教(2014年4月~)
博士(工学)
【学生生活と研究】
理工学部時代を振り返り,毎日を文武両立する充実した生活を送りました.戸田公園のボート部合宿所で約50名の中大生と共同生活し,夜明け前と夕暮れ後にボートを漕いでいました.限りある時間の中で集中して勉学に励み,授業の合間には大学図書館で,寝静まる深夜には合宿所の食堂で部員達と授業の課題に取り組みました.ボート競技で最も速いエイトと呼ぶ8人乗りは理工学的にも奥が深く,同志で多角的に議論したレースでの達成感は忘れません.
大学院(前期課程)に進学し,コンサートホールの舞台床の快音化に関する研究を楽器メーカと行いました.演奏者や観客にとって心地の良い音環境を提供するために,コントラバスやチェロのエンドピンが舞台床に伝える振動や放射音の聞き分け能力を解析して,木材の異方性を考慮した音色の調節が可能な舞台床構造の快音設計手法を提案しました.
その後,ソニー株式会社に入社し,研究開発および事業化に従事しました.デジタル音響信号および映像信号処理(解像度創造)技術に基づいた製品やビジネスモデルを創りだす研究をし,新しいテレビ,シアタ,ホームおよびモバイルのプロトタイプを製作し,数多く特許を出しました.また,北米の自動車メーカと,臨場感あるオーディオ空間をアコースティックエンジニアとして創り出しました.海外に滞在しての仕事は時差の反転,気候,物資や人材など不自由で創意工夫が必要で苦労しましたが,次々と未来デザインの車両の製品化に携われたことは貴重な経験です.
大学院(後期課程)に再進学し,感性を考慮した活動支援のための機能性を有する音環境創造に関する研究を行い,この音環境をスマートサウンドスペースと定義しました.この研究により,音環境で人の活動を支援できることを明らかにし,さらには多数のスピーカを制御して多領域で支援ができるようになりました.今後は.住宅,自動車,医療,職場において,機械製品を協調制御して,聴覚のほか視覚や皮膚感覚などへの複合刺激により,人の心と体がその時々の目的に相応しい状態になることが期待できます.
最後に,機械や人の全てがネットワーク化する今日,まだ教科書にはない未体験のものづくりが要求されています.中央大学に着任してからは,これまでの企業と大学での研究を発展させ,様々な製品へと適用していきたいと考えています.
これからもどうぞ宜しくお願い致します.
2014年度新2年生の皆様
『学習ガイダンス』が開催されますのでお知らせします.
■日時:4月9日(水)『精密機械製図ガイダンス』終了後
■場所:『精密機械製図ガイダンス』と同じ教室
■対象:精密機械工学科 2年生 全員
■持ち物:成績表及び履修要項を持参すること
以上,必ず出席してください.
2014年度新3年生の皆様
『学習ガイダンス』が開催されますのでお知らせします.
■日時:4月7日(月)『精密機械工学実験ガイダンス』終了後
■場所:『精密機械工学実験ガイダンス』と同じ教室
■対象:精密機械工学科 3年生 全員
■持ち物:成績表及び履修要項を持参すること
以上,必ず出席してください.
2014年度新3年生の皆様.
『精密機械工学実験』ガイダンスを開催いたします.
■日時:4月7日(月)13時より
■場所:5235号室
■対象:3年生全員 および 上記科目単位未修得の過年度生
■内容:受講注意,班指定,テキスト配布,その他
■注意:欠席および遅刻しないこと.代理出席は認めません.
以上,必ず出席してください.
学科卒業式に引き続き,精密工学専攻修了式が開催されました.
2013年3月24日(月),15:00~,5334号室
その模様をお伝えします.
専攻主任の祝辞(大隅先生)
みなさん,修了おめでとうございます。また,ご家族の皆様,本日博士号を取得されました皆様にもお祝い申し上げます。本日,55名の皆さんを博士課程前期課程修了生として,2名の方を後期課程修了生として無事に送り出すことができますことを,精密工学専攻教職員一同も心より喜んでいます。
私は,卒業生に対するメッセージとして,これからの人生を実りあるものとするために,人に頼られる人を目指して欲しいと要望し,そのために3つのアドバイス,向上心を忘れずに勉強を続けること,物事を大局的に把握する目を持つこと,そしていつも人の期待を少しでも上回る努力を心掛けること,をお話いたしました。皆さんにも同じ言葉をお贈りすると共に,この2年間,修士論文研究で研鑽を積んだ皆さんには,更に一歩進んで,社会のリーダーを目指して欲しいと思います。人に使われる人,ルールを守る人ではなく,人を使う側の人,ルールを作る側の人を目指して下さい。
現代は技術進歩とそれに伴う社会の変化が大変目まぐるしく,これまで培った技術や製品があっという間にコモディティ化し,生産現場もどんどんと海外に出て行っています。また,技術進歩に伴うイノベーションで,これまで当たり前にあった製品が突然姿を消すことも珍しくありません。世界最大手のフィルムメーカーコダックはデジカメの出現で倒産しました。また,新興国との競争で,日本の大手家電メーカーがテレビやPC事業から次々と撤退を決めています。皆さんの配属された部署が,ある日突然なくなってしまう,といったこともあり得ない話ではないのです。また,このような事態に直面しなくとも,これからの世界で技術者として活躍を続けようと思えば,環境の変化に対して受け身となるのではなく,仲間と共に,常に変化を先取りして行動することが求められます。つまり,時代を先取りできる人,仲間から信頼される人が必要なのです。
まず,時代を先取りできるためには,本学科の求めるグローバルな視点を,空間的にも時間的にも意識することが重要です。自分の置かれた環境や行っていることが,世界の中でどのような位置付けにあるのか,世界は今後どのように変化していくのか,その中で自分のポジションはどう変化していく可能性があるのか,このような観点を常に持ち,世界情勢を絶えずウォッチしていかなくてはなりません。もし,自分の専門の存在価値が無くなりそうだと感じたら,次にどのような能力が求められるのかを考え,先手を打ってその分野を勉強しておくことが必要です。リンダ,グラットンという人の書いたワーク・シフトという本には,連続スペシャリストという言葉が出てきます。これは,時代と共に変遷していくコアとなる技術を,絶えず自分の専門分野にしていくことが必要である,という意味です。
しかし,今の皆さんには,このことは取り立てて難しいことではないのではないでしょうか。皆さんはこの2年,修士論文の研究を通じて,研究の成果だけではなく,研究のやり方そのものを修得しました。対象が変わっても研究のやり方は変わりません。皆さんはこの2年間で,自分で課題を見つけ,それを研究として設定する能力,課題を解決する能力,その意義と重要性を人にわかりやすく説明する能力を訓練してきました。指導教員からテーマを与えられた人であっても,それを自分の言葉で説明するためは,そのコンセプト,研究の課題設定と手法の妥当性,研究成果の意義を自分のものにすることが必要で,それを考える過程は同じです。これらは2年前に就職し,企業の業務に専念している皆さんの同級生と比べた時に,皆さんの強みとなっているはずです。是非,大学院で身に付けたことを武器として,勉強を続けて欲しいと思います。
また,仲間から信頼される人になるには,責任感,使命感が求められます。よく,リーダーシップのある学生が求められている,という話を耳にすると思いますが,このリーダーシップは使命感から生まれます。課題に直面した時,自分の課題として捉え,自分ならどうするかを考え,そのための行動を起こす,これがリーダーシップのおおもとです。これには,他人の指示を待つのではなく自分で解決しようという主体性,チームとしての課題であれば,仲間を説得するためのコミュニケーション能力と忍耐力,そして行動力が必要です。これらは,課題を解決するのは自分であるという使命感があって初めて可能となります。
私の携わっているロボットの研究を例に挙げれば,東京電力福島原発の事故の際,事故発生当初,アシモのようなロボットがなぜ使えないのか,日本のロボット研究者は何をやっているのか,と非難の声があがりました。しかし,原発の事故を想定したロボットは日本にはありませんでした。原発では事故はあり得ない,という建前を守るため,電力会社が原発事故対応ロボットの必要性を無視してきたのが一因ともされていますが,とにかく,ロボットには産業用をはじめ,家庭用,医療用,宇宙用,レスキュー用,建設用など,膨大な用途があり,原発事故用ロボットという特殊用途をターゲットとした研究者はいませんでした。しかし,多くのロボット研究者は自身の研究対象に関わらず,事故後すぐに一同に会し,研究者ネットワークを利用して世界中から役立ちそうな技術情報を集めてWebに公開し,ロボット系の3学会,更には日本学術会議を通じて,災害に対し使命感を持ってすぐにでも対応する準備のあることを声明として発表しました。
最初に投入されたのは原発用に改良されたアメリカの軍事用ロボットでしたが,その後,原子炉建屋の上層階まで上がり中心的な活躍をしたのは,日本の大学の研究者が開発したQuinceというロボットです。このロボットは,阪神淡路大震災を経験した,当時神戸大学に籍を置いていた数名の教授が中心となって立ち上げたNPO法人,国際レスキューシステム研究機構(IRS)という組織が開発した,瓦礫の中の人命救助のためのロボットです。これを,原発事故に役立てて欲しいと改造して持ち込んだことが,最終的な原発の冷温停止にまで繋がりました。今も,多くのロボット研究者が原発の廃炉に向けた作業に,強い使命感を持って協力しています。この活動に加わっている研究者は皆,本当に尊敬に値する方ばかりで,世界的にも高く評価されています。真のリーダーと言えるでしょう。
皆さんも,自分の回りの閉じた世界の仲間にでは無く,広く社会に貢献することを心掛け,使命感,責任感を持って物事に取り組んで下さい。企業で製品を開発する人も,単に会社の利益のためではなく,製品を通じた社会貢献を行うのだという自覚と良心を忘れないことです。その時,評価は後から自ずとついてきます。そしてきっと,お金では得られない満足感,充実感を得ることができるでしょう。
最後になりますが,これからも皆さんの母校である中大精密を忘れず,困ったことがあればいつでも遠慮なく訪ねて下さい。また,外から見た中央大学,精密機械工学科への注文,後輩へのアドバイスなどをお願いできればと思います。
それでは,皆様のこれからの活躍を期待し,ご挨拶とさせていただきます。
本日は,まことにおめでとうございます。
以上